朗読や対談からヒロシマ考える 「広島文学資料保全の会」が集い 被爆作家の詩や短歌に光
25年8月29日
80回目の終戦の日を迎えた15日、市民団体「広島文学資料保全の会」(土屋時子代表)は、広島市中区で「反戦・原爆詩を朗読する市民のつどい」を開いた。被爆作家が残した詩や短歌に光を当て、軍都広島の史実とヒロシマの継承の在り方を議論した。
第1部では、進徳女子高の生徒と卒業生たちが、大田洋子「屍(しかばね)の街」、原民喜「原爆小景」の一節などを朗読。続いて土屋代表が、今年の平和記念式典のあいさつで、石破茂首相が正田篠枝の短歌<太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨 あつまれり>を引用したことに触れ、大画面に直筆資料を映し出しながら、正田の推敲(すいこう)の跡を紹介した。
第2部では、武蔵大名誉教授の永田浩三さん(70)とフリーランス記者の宮崎園子さん(48)が「広島は曲がり角か」をテーマに対談。市の平和行政や平和教育などを検証した。永田さんは、漫画「はだしのゲン」で市民が戦争を支える様子も描かれていることを挙げ「よく『原爆で当たり前の日常が奪われた』と言われるが、市民も大本営を支え続け、当たり前ではない日常が続いていた」と強調。宮崎さんも「公民や主権者教育の文脈で、平和教育をしていくべきだ」と力を込めた。
最後に、同会顧問の広島大名誉教授、水島裕雅さん(82)があいさつ。「武断の時代になりつつある。われわれは文学を大事にし、文章や言葉で平和を感じる活動を続けていく」と訴え、文学館建設運動の継続を呼びかけた。(桑島美帆)
(2025年8月29日朝刊掲載)
第1部では、進徳女子高の生徒と卒業生たちが、大田洋子「屍(しかばね)の街」、原民喜「原爆小景」の一節などを朗読。続いて土屋代表が、今年の平和記念式典のあいさつで、石破茂首相が正田篠枝の短歌<太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨 あつまれり>を引用したことに触れ、大画面に直筆資料を映し出しながら、正田の推敲(すいこう)の跡を紹介した。
第2部では、武蔵大名誉教授の永田浩三さん(70)とフリーランス記者の宮崎園子さん(48)が「広島は曲がり角か」をテーマに対談。市の平和行政や平和教育などを検証した。永田さんは、漫画「はだしのゲン」で市民が戦争を支える様子も描かれていることを挙げ「よく『原爆で当たり前の日常が奪われた』と言われるが、市民も大本営を支え続け、当たり前ではない日常が続いていた」と強調。宮崎さんも「公民や主権者教育の文脈で、平和教育をしていくべきだ」と力を込めた。
最後に、同会顧問の広島大名誉教授、水島裕雅さん(82)があいさつ。「武断の時代になりつつある。われわれは文学を大事にし、文章や言葉で平和を感じる活動を続けていく」と訴え、文学館建設運動の継続を呼びかけた。(桑島美帆)
(2025年8月29日朝刊掲載)