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[被爆80年] 広島市安佐北区の教蓮寺で保管 新たな遺骨 供養塔に納める

 広島市は28日、安佐北区口田南の教蓮寺が保管していた複数の原爆死没者の遺骨を平和記念公園内の原爆供養塔(中区)で引き受け、安置したと発表した。市と教蓮寺によると、原爆投下後に避難してきた被爆者の遺骨の可能性が高いという。供養塔への遺骨の受け入れは2021年10月以来、約4年ぶりとなる。

 遺骨は骨つぼ(直径13センチ、高さ15センチ)4個に納められている。人数と名前はいずれも不明。市と教蓮寺によると、原爆投下後、寺近くの太田川河川敷と寺の北側にあった火葬場で焼いた遺骨とみられる。11個の木箱に入った遺灰も同時に引き受けた。

 教蓮寺は、敷地内に土葬した遺骨を1977年に収骨。本堂で保管し、毎年夏に追悼法要を営んできた。「遺族が原爆供養塔に参っているかもしれない」と、被爆80年を機に市へ安置を求めたという。

 菅瀬融爾住職(81)と長男の芳生副住職(48)たちがこの日、供養塔を訪れ、市に引き渡した。菅瀬住職は「今も各地で戦争が続いている。亡くなった被爆者を思い、平和を願い続ける」と話す。供養塔を管理する広島戦災供養会の畑口実会長(79)は「思いを受け止め、丁寧に供養したい」としている。(樋口浩二)

(2025年8月29日朝刊掲載)

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