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原爆症認定 政府側の解決策出ず 厚労相「首相の判断仰ぐ」

■記者 岡田浩平

 原爆症認定集団訴訟で、河村建夫官房長官と舛添要一厚生労働相は4日、首相官邸で政府側の解決策について協議した。結論は出ず、舛添氏は最終的に麻生太郎首相の判断を仰ぐ考えを示した。

 河村氏と舛添氏の協議は、2時間以上に及んだ。終了後、舛添氏は記者団に対し、財務や法務、厚労省の各担当者を交えて議論したと説明。その上で「論理的に筋の通ったものでないといけないし、法的に瑕疵(かし)があってもいけない。いくつかの選択肢ができれば最後は首相の判断を仰ぐ」と述べた。

 全国原告団、弁護団は、原告の全員救済や認定制度の改正協議を盛り込んだ解決案を政府側に提示。対応次第では交渉の打ち切りも視野に入れる姿勢を示し、5日までの回答を求めている。

 これらへの対応や河村氏が方針を示してきた原爆の日までの解決について、舛添氏は「検討中」を繰り返した。

(2009年8月5日朝刊朝刊掲載)

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