森滝春子さんの半生を冊子に 盈進中高ヒューマンライツ部
25年9月15日
福山市の盈進中高ヒューマンライツ部が、市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)」の共同代表、森滝春子さん(86)=広島市佐伯区=の半生を聞き取った。長年取り組んできた反核運動や若い世代への思いをまとめ、冊子にした。10月までに広島県内の公立図書館などへ届ける。
原水爆禁止運動を主導した父市郎さんの精神に突き動かされて行動してきたことを紹介。世界の核被害の実態を明らかにしようと、劣化ウラン弾が使われたイラクなどで手がけた調査の様子を写真付きで伝える。タイトルは取材中に部員に何度も呼びかけた言葉「真実を見抜け」にした。
インタビューは主にオンラインで、当初は2021年に計3回の予定だった。聞いた内容をまとめている途中でロシアのウクライナ侵攻やイスラエル軍とイスラム組織ハマスの軍事衝突が発生。追加取材として23、24年に世界情勢を踏まえた核戦争の危機感などをさらに3回聞き取った。
編集作業がほぼ終わった8月上旬、部を代表して高校3年原田栞里(しおり)さん(17)たち3人が森滝さん宅を訪れて報告した。森滝さんは「根気の要る作業を続け、よくまとめてくれた。生徒と話すことで活力をたくさんもらった」と話した。
毎回2時間を超えたインタビューを振り返り、原田さんは「春子さんの信念に何度も触れることで、核廃絶への強い思いが芽生えた」と受け止めた。A4判、76ページ。電子版は同校のウェブサイトでの公開に向けて調整中。今後は英訳も進める。(桧山菜摘)
(2025年9月15日朝刊掲載)
原水爆禁止運動を主導した父市郎さんの精神に突き動かされて行動してきたことを紹介。世界の核被害の実態を明らかにしようと、劣化ウラン弾が使われたイラクなどで手がけた調査の様子を写真付きで伝える。タイトルは取材中に部員に何度も呼びかけた言葉「真実を見抜け」にした。
インタビューは主にオンラインで、当初は2021年に計3回の予定だった。聞いた内容をまとめている途中でロシアのウクライナ侵攻やイスラエル軍とイスラム組織ハマスの軍事衝突が発生。追加取材として23、24年に世界情勢を踏まえた核戦争の危機感などをさらに3回聞き取った。
編集作業がほぼ終わった8月上旬、部を代表して高校3年原田栞里(しおり)さん(17)たち3人が森滝さん宅を訪れて報告した。森滝さんは「根気の要る作業を続け、よくまとめてくれた。生徒と話すことで活力をたくさんもらった」と話した。
毎回2時間を超えたインタビューを振り返り、原田さんは「春子さんの信念に何度も触れることで、核廃絶への強い思いが芽生えた」と受け止めた。A4判、76ページ。電子版は同校のウェブサイトでの公開に向けて調整中。今後は英訳も進める。(桧山菜摘)
(2025年9月15日朝刊掲載)