国連演説 核軍縮訴えへ 被団協代表理事 各国首脳に迫る機会
25年9月13日
ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の田中聡司代表理事(81)=広島市西区=が、26日に米国で開かれる国連総会の一般討論演説に合わせた会合で演説する方向で調整していることが12日、分かった。核兵器のない世界に向けた高官級会合で、核兵器保有国を含む各国首脳たちに直に核軍縮を迫る機会となる。
関係者によると、田中さんは国連本部である会合の非政府組織(NGO)の発言枠で演説する見通し。核兵器は使われてはならないという核のタブーが揺らぐ人類の危機に警鐘を鳴らし、核兵器廃絶の実行を訴える。米国政府への要請も検討しているという。
国連は26日を「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」と定める。被爆80年の節目で、主に事務方が出席する核拡散防止条約(NPT)再検討会議よりも高位の出席者が集う可能性がある。
田中さんは「被爆者としてまっすぐ訴えたい。核兵器保有国を軍縮のテーブルに着かせたい」と話す。関係者によると、同日に核兵器禁止条約に新たに署名する国があるという。
田中さんは1歳の時に広島市で被爆。中国新聞社記者を経て、2006年、被団協に加わった。20年から現職。広島被爆者団体連絡会議事務局長も務めている。昨年12月、ノルウェー・オスロであった平和賞授賞式に出席した。 (宮野史康)
(2025年9月13日朝刊掲載)
関係者によると、田中さんは国連本部である会合の非政府組織(NGO)の発言枠で演説する見通し。核兵器は使われてはならないという核のタブーが揺らぐ人類の危機に警鐘を鳴らし、核兵器廃絶の実行を訴える。米国政府への要請も検討しているという。
国連は26日を「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」と定める。被爆80年の節目で、主に事務方が出席する核拡散防止条約(NPT)再検討会議よりも高位の出席者が集う可能性がある。
田中さんは「被爆者としてまっすぐ訴えたい。核兵器保有国を軍縮のテーブルに着かせたい」と話す。関係者によると、同日に核兵器禁止条約に新たに署名する国があるという。
田中さんは1歳の時に広島市で被爆。中国新聞社記者を経て、2006年、被団協に加わった。20年から現職。広島被爆者団体連絡会議事務局長も務めている。昨年12月、ノルウェー・オスロであった平和賞授賞式に出席した。 (宮野史康)
(2025年9月13日朝刊掲載)