被爆80年の企画 本紙にJCJ賞 ヒロシマ ドキュメント
25年9月13日
日本ジャーナリスト会議(JCJ)は12日、優れたジャーナリズム作品を顕彰することしのJCJ賞に、中国新聞社の被爆80年企画「ヒロシマ ドキュメント」を選んだと発表した。「原爆による被害とは何か、人生の破壊にあらがう格闘の物語として伝えようとした」と評価した。大賞、特別賞を含む授賞は全6点。27日に東京都内で贈賞式を開く。
「ヒロシマ ドキュメント」は原爆写真や手記、日記などを基に被爆からの一日一日を追った「1945年」編と続く「1946年」編、市民たちの戦後の歩みをたどった「被爆80年」編、被害者一人一人の半生に迫った「証言者たち」編で構成。日本新聞協会の本年度新聞協会賞の受賞も決まっている。
JCJは講評で、被爆した朝鮮半島出身者への差別と支援を連載で取り上げた点などに注目。「被爆の実相を伝え、核なき世界を現実のものとするための熱い期待」を込めて授与するとした。
JCJ賞は1958年に始まり68回目。中国新聞社の受賞は、連載企画「被曝(ひばく)と人間」「知られざるヒバクシャ―劣化ウラン弾の実態」で2000年にJCJ大賞を受けて以来2回目となる。今回は80点の応募・推薦があり、JCJ大賞は、虐殺事件が及ぼし続ける光景を描いたノンフィクションライター安田浩一さんの著書「地震と虐殺 1923―2024」に決まった。
このほかの受賞作品は次の通り。
【JCJ賞】琉球新報社=「沖縄戦80年 新しい戦前にしない」キャンペーン報道▽鹿児島テレビ放送=一連の鹿児島県警情報漏洩(ろうえい)事件の報道 ドキュメンタリー「警察官の告白」▽調査報道グループ・フロントラインプレスとスローニュース=選挙運動費用・政治資金をめぐる一連の報道と、「選挙運動費用データベース」の構築
【JCJ特別賞】萩原健さん=著書「ガザ、戦下の人道医療援助」
(2025年9月13日朝刊掲載)
「ヒロシマ ドキュメント」は原爆写真や手記、日記などを基に被爆からの一日一日を追った「1945年」編と続く「1946年」編、市民たちの戦後の歩みをたどった「被爆80年」編、被害者一人一人の半生に迫った「証言者たち」編で構成。日本新聞協会の本年度新聞協会賞の受賞も決まっている。
JCJは講評で、被爆した朝鮮半島出身者への差別と支援を連載で取り上げた点などに注目。「被爆の実相を伝え、核なき世界を現実のものとするための熱い期待」を込めて授与するとした。
JCJ賞は1958年に始まり68回目。中国新聞社の受賞は、連載企画「被曝(ひばく)と人間」「知られざるヒバクシャ―劣化ウラン弾の実態」で2000年にJCJ大賞を受けて以来2回目となる。今回は80点の応募・推薦があり、JCJ大賞は、虐殺事件が及ぼし続ける光景を描いたノンフィクションライター安田浩一さんの著書「地震と虐殺 1923―2024」に決まった。
このほかの受賞作品は次の通り。
【JCJ賞】琉球新報社=「沖縄戦80年 新しい戦前にしない」キャンペーン報道▽鹿児島テレビ放送=一連の鹿児島県警情報漏洩(ろうえい)事件の報道 ドキュメンタリー「警察官の告白」▽調査報道グループ・フロントラインプレスとスローニュース=選挙運動費用・政治資金をめぐる一連の報道と、「選挙運動費用データベース」の構築
【JCJ特別賞】萩原健さん=著書「ガザ、戦下の人道医療援助」
(2025年9月13日朝刊掲載)