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FCLP「やむを得ない」 林官房長官 岩国市の要請と隔たり

 岩国市の米軍岩国基地で始まった空母艦載機による陸上空母離着陸訓練(FCLP)を巡り、林芳正官房長官は18日の記者会見で、「やむを得ない」との政府見解を改めて示した。また米側に影響を最小限にするよう再度申し入れたと明らかにしたが、訓練取りやめを求めてきた同市の要請とは隔たりが見られた。

 同基地で25年ぶりだったFCLPは初日の17日、日中の訓練が予定時間を22分オーバー。林氏は「着陸時間は承知している。引き続き飛行時間限定など、確認事項の順守を求める」と述べた。

 国や米軍の施策に理解を示してきた同市が、激しい騒音を伴うFCLPには反対を表明した。林氏は「厳しい意見をいただいている。地元との意思疎通を密にし、可能な限り理解が得られるよう真摯(しんし)に対応する」とした。

 同市は訓練前、取りやめを米国に対して申し入れるよう国に要請。防衛省は伝えると応じていた。林氏は「要請を踏まえ、騒音の影響が最小限となるよう改めて申し入れた。地元に不安を与えないよう求める」と話すにとどめた。(堀晋也)

(2025年9月19日朝刊掲載)

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