[戦後80年 芸南賀茂] 平和な世界へ 700人祈る 呉海軍墓地合同追悼式
25年9月24日
旧海軍の呉鎮守府ゆかりの戦没者を慰霊する呉海軍墓地合同追悼式が23日、呉市上長迫町の同墓地(長迫公園)であった。雨の中、遺族や市民、海上自衛隊関係者たち約700人が参列し、祭壇に花を手向けた。
呉海軍墓地顕彰保存会が主催し、神津善三朗代表理事は「先の大戦から80年の今もウクライナや中東で人命が失われている。戦争のない世界を築いていくことが残された者の使命」とあいさつ。地元の長迫小の児童代表3人は世界に平和を広げると誓った。海自呉音楽隊の追悼演奏もあった。
遺族代表の淵田くにえさん(78)=津市=は、大竹海兵団で新兵訓練を受けフィリピン沖で戦死した長兄を思い、「体格も頭も良かったと聞いている。今日は兄を近くに感じた」と語った。マリアナ沖海戦で父を亡くした土井茂人さん(89)=呉市=は「優しい父だった。家族の命をつないでくれたことを感謝したい」と手を合わせた。
墓地は呉鎮守府開庁翌年の1890年に設置され、1986年に国から市に譲与された。合同慰霊碑91基、個人碑157基、英国水兵墓1基がある。(栾暁雨)
(2025年9月24日朝刊掲載)
呉海軍墓地顕彰保存会が主催し、神津善三朗代表理事は「先の大戦から80年の今もウクライナや中東で人命が失われている。戦争のない世界を築いていくことが残された者の使命」とあいさつ。地元の長迫小の児童代表3人は世界に平和を広げると誓った。海自呉音楽隊の追悼演奏もあった。
遺族代表の淵田くにえさん(78)=津市=は、大竹海兵団で新兵訓練を受けフィリピン沖で戦死した長兄を思い、「体格も頭も良かったと聞いている。今日は兄を近くに感じた」と語った。マリアナ沖海戦で父を亡くした土井茂人さん(89)=呉市=は「優しい父だった。家族の命をつないでくれたことを感謝したい」と手を合わせた。
墓地は呉鎮守府開庁翌年の1890年に設置され、1986年に国から市に譲与された。合同慰霊碑91基、個人碑157基、英国水兵墓1基がある。(栾暁雨)
(2025年9月24日朝刊掲載)