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ホノルルの生徒 被爆証言に学ぶ 原爆資料館で「平和とは」

 パールハーバー国立記念公園がある米ホノルル市から来日中の高校生9人が5日、同公園が協定を結ぶ広島市中区の平和記念公園を訪れた。8歳で被爆した八幡照子さん(88)=府中町=から被爆の実態を学び、広島の高校生とも交流。「対話を通じて平和は実現すべきだ」と誓った。

 平和学習のため広島を訪れた9人は原爆慰霊碑に献花後、原爆資料館で八幡さんと対面した。被爆後、やけどで皮膚が垂れ下がった人と会い「幽霊のようだった」と振り返るなど、当時の記憶を英語で語る八幡さんの証言に耳を傾けた。広島インターナショナルスクール(安佐北区)の生徒たち4人とも意見交換し、「怒り、憎しみを平和への思いに変えた八幡さんの姿は美しい」「平和とは何かを考え続けたい」などと考えを発表した。

 9人は協定に基づいて昨年8月にホノルル市を訪れた広島の若者、被爆者を受け入れた公立学校の生徒。生徒会長のオリーブ・テイラーさん(17)は「ドラマや映画のような惨劇が本当に起きたと実感した。核兵器は許されるものではない」と話した。(岸慶太)

(2025年10月6日朝刊掲載)

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