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[被爆80年] 小頭症被爆者 暮らしと訴え 中区 写真展始まる

 原爆小頭症の被爆者や家族の日常を伝える写真展「原爆が遺(のこ)した子ら 原爆小頭症・声なき被爆者の80年」が4日、広島市中区袋町の旧日本銀行広島支店で始まった。13日まで。無料。

 小頭症被爆者は妊娠初期の母親の胎内で放射線を浴び、生まれながらに知的、身体障害がある。会場には1966~71年に撮影された68点が並ぶ。母親に耳かきをしてもらったり、ご飯を頰張ったりしている日常風景のほか、小頭症を原爆症に認定するよう国に訴え続けた親たちの奮闘も記録している。

 広島を拠点にする当事者団体「きのこ会」と平和団体などでつくる実行委員会が、被爆80年と会の発足60年に合わせ開いた。来場した安佐北区の会社員青井渚沙(なぎさ)さん(32)は「ほのぼのとした写真からも、人生や未来を破壊する核の恐ろしさが伝わる」と見入っていた。(佐藤弘毅)

(2025年10月5日朝刊掲載)

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