谷本清平和賞に基町高創造表現コース 被爆者の記憶「原爆の絵」で継承
25年10月10日
公益財団法人ヒロシマ・ピース・センター(広島市佐伯区)は9日、第37回谷本清平和賞に基町高(中区)の創造表現コースを選んだと発表した。生徒が聞き取った被爆者の記憶を「原爆の絵」に仕上げるという継承の営みを評価した。
同コースの生徒有志は2007年から毎年、被爆者に聞き取りを重ね、原爆投下直後の惨状や市民の苦しみを描いてきた。これまでに222点が完成。被爆者の証言活動や県内外での展示に活用されている。授賞理由では「生徒たちは『必ず証言者の思いを伝える』という気持ちと共に、平和の尊さを胸に刻んでいる」とたたえられた。
市役所で記者会見した鶴衛理事長は「次世代への継承が課題となる中、活動を高く評価したい」と強調。今年の作品を手がけた一人、2年江崎杏奈さん(17)は取材に対し「原爆のことを全く知らない人も増えていると思う。作品を通じ、平和をつくる大切さを感じてほしい」と話した。
センターは11月16日、中区で贈呈式を開く。平和賞は、被爆者支援に尽くした広島流川教会の故谷本清牧師の遺志を継ぎ、1987年に創設した。(下高充生)
(2025年10月10日朝刊掲載)
同コースの生徒有志は2007年から毎年、被爆者に聞き取りを重ね、原爆投下直後の惨状や市民の苦しみを描いてきた。これまでに222点が完成。被爆者の証言活動や県内外での展示に活用されている。授賞理由では「生徒たちは『必ず証言者の思いを伝える』という気持ちと共に、平和の尊さを胸に刻んでいる」とたたえられた。
市役所で記者会見した鶴衛理事長は「次世代への継承が課題となる中、活動を高く評価したい」と強調。今年の作品を手がけた一人、2年江崎杏奈さん(17)は取材に対し「原爆のことを全く知らない人も増えていると思う。作品を通じ、平和をつくる大切さを感じてほしい」と話した。
センターは11月16日、中区で贈呈式を開く。平和賞は、被爆者支援に尽くした広島流川教会の故谷本清牧師の遺志を継ぎ、1987年に創設した。(下高充生)
(2025年10月10日朝刊掲載)