[被爆80年] 原爆資料館の入館最多 4~9月137万人 混雑対策苦慮
25年10月16日
原爆資料館(広島市中区)の2025年度上期(4~9月)の入館者数は137万5330人と昨年同期より15・8%増え、過去最多を更新したことが市のまとめで分かった。外国人の増加に押し上げられ、初めて通年で200万人を突破した24年度をも上回る勢いだ。市は歓迎しつつも混雑対策に苦慮している。(下高充生)
月別の入館者は、「原爆の日」がある8月が最多の約27万6千人。修学旅行が多い5月が約26万3千人▽4月が約24万7千人―と続いた。
市は、近年の円安基調で訪日客が増えたことが背景にあるとみる。外国人は全体の38・2%を占め、52万5454人。昨年同期(38万6306人)に比べても、36・0%増えた。さらに日本被団協の24年のノーベル賞受賞や、25年に被爆80年の節目を迎えたことも追い風になったとみている。
ただ混雑は深刻化し、館内では連日、被爆資料が並ぶ展示ケース前に人だかりができている。市は混雑緩和を目指して昨春、チケットのオンライン購入制度を導入したが、利用者は4割程度。市国際平和推進部は「周知を徹底し、朝夕の比較的混み合わない時間帯への誘導に力を入れたい」とする。
市はまた、修学旅行生が被爆の実態をじっくり学べるよう28年度、東館地下1階に子ども向けの学習スペースを新設する予定でいる。
(2025年10月16日朝刊掲載)
月別の入館者は、「原爆の日」がある8月が最多の約27万6千人。修学旅行が多い5月が約26万3千人▽4月が約24万7千人―と続いた。
市は、近年の円安基調で訪日客が増えたことが背景にあるとみる。外国人は全体の38・2%を占め、52万5454人。昨年同期(38万6306人)に比べても、36・0%増えた。さらに日本被団協の24年のノーベル賞受賞や、25年に被爆80年の節目を迎えたことも追い風になったとみている。
ただ混雑は深刻化し、館内では連日、被爆資料が並ぶ展示ケース前に人だかりができている。市は混雑緩和を目指して昨春、チケットのオンライン購入制度を導入したが、利用者は4割程度。市国際平和推進部は「周知を徹底し、朝夕の比較的混み合わない時間帯への誘導に力を入れたい」とする。
市はまた、修学旅行生が被爆の実態をじっくり学べるよう28年度、東館地下1階に子ども向けの学習スペースを新設する予定でいる。
(2025年10月16日朝刊掲載)