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原爆が及ぼす影響 知って 小頭症被爆者たち 呉で講演

 医療ソーシャルワーカーの村上須賀子さん(80)=廿日市市=と原爆小頭症被爆者の川下ヒロエさん(79)=広島市東区=が23日、呉市役所内の新日本造機ホールで講演した。広島文化学園大看護学部(呉市)主催の「いのちの講座」の一環。

 住民や学生たち約290人の前で、2人は原爆が人々の生活に及ぼした影響を話した。川下さんが兄と離れて暮らしたことや、障害者作業所で51歳で初めて給与をもらったことを紹介。村上さんは「傷を負った後の生活がどれだけ残酷か想像して」と力を込めた。川下さんは、母への思いを詩にした「母こぐさの花」の朗読もした。

 同大4年の折出真佳(まなか)さん(22)は「被爆者の体験を聞くのは初めて。原爆に対しては『残酷』という漠然とした印象があったが、鮮明に捉え直すことができた」と振り返った。(開沼位晏)

(2025年10月24日朝刊掲載)

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