×

ニュース

核廃絶へ 学生ら真剣議論 広島 ヤングパグウォッシュ会議 始まる

 核兵器廃絶を目指す科学者たちの国際組織「パグウォッシュ会議」の世界大会(11月1~5日)に先立ち、国内外の若手研究者や学生たちによる「ヤングパグウォッシュ会議」が30日、広島市中区で始まった。22カ国・地域の36人が参加し、31日までの2日間で核問題や安全保障について議論する。

 会議は非公開。主催する国際学生ヤングパグウォッシュによると、この日は人工知能(AI)や化学兵器など7テーマでプレゼンテーションや意見交換をするなどした。被爆者の小倉桂子さん(88)=中区=の証言も聞いた。参加した一橋大大学院生の徳田悠希さん(23)=東京=は「被爆者の話を聞くことで広島開催の意義を実感している。宗教者と核兵器のつながりの議論などもあり興味深い」と話していた。

 1日に始まる世界大会には、39カ国・地域の科学者や政府関係者たち約190人が参加する。初日は、日本被団協などノーベル平和賞受賞4団体によるパネル討論などが一般公開される。2日目以降は、核の脅威や中東情勢を講演や討議で考えるほか、元イスラエル首相と元パレスチナ自治政府外相による対話などがある。(小林可奈)

(2025年10月31日朝刊掲載)

年別アーカイブ