[被爆80年] 日本・インドネシア・フィリピン・ベトナム 4ヵ国若者が平和アート
25年11月4日
中区の文化交流会館 共作 折り鶴や絵で彩る
日本とインドネシア、フィリピン、ベトナムの高校生12人が3日、広島市中区の市文化交流会館で平和をテーマにしたアート作品を作った。折り鶴や花の絵などで1枚のキャンバスを一緒に彩り、平和への思いを共有した。(黒川雅弘)
3組に分かれて平和のイメージを話し合った後、制作がスタート。直径80センチの丸いキャンバスに鶴の周りに花が咲く様子を絵の具で描いたり、ハート形に並べた折り鶴の内側に友人と撮影した写真などを貼り付けたりした。最後に一人一人の署名を入れて完成させた。日本の高校生は折り鶴の折り方を教えた。
インドネシアから来日した高校2年ガブリエラ・カリン・レシャナさん(16)は「異なる価値観、観点を柔軟に受け止めて、みんなと絆ができた」と振り返った。作品はインドネシアにある東南アジア諸国連合(ASEAN)の事務局に展示する予定という。
被爆80年に合わせ、若い世代の交流を促す国際交流基金(東京)の企画の一環。この日まで4日間の日程であり、12人は被爆者の話を聞き、原爆資料館(中区)や宮島(廿日市市)も訪ねた。
AICJ高(安佐南区)2年淡野瑛斗さん(16)は「協調的な対話を重ねることが平和につながると思う。積極的にコミュニケーションを取り、世界中で友達の輪を広げたい」と笑顔だった。
(2025年11月4日朝刊掲載)








