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[被爆80年] 耐えた被爆樹 生命力に感嘆 中区 樹木医と巡るイベント

 原爆の熱線や爆風に耐えた樹木を見て歩く「被爆樹木めぐり」が1日、広島市中区であった。市民たち27人が7カ所を見て回り、原爆の恐ろしさと樹木の生命力の強さを学んだ。

 樹木医の堀口力さん(80)=西区=の案内で約3・7キロを歩き、現存する被爆樹木で爆心地に最も近いシダレヤナギや、焼けた跡が残るクスノキなどを観察した。広島城では枝が曲がりくねったユーカリを囲み、堀口さんが「真っすぐ伸びるはずの習性が原爆で破壊されたとみられる」などと説明した。

 中国四国博報堂と中国新聞社の共同企画「緑の伝言プロジェクト」の一環。参加した西区の高橋勝己さん(76)は「樹木が歩んだ歴史がよく分かった。どの木もたくましい生命力があった」と話していた。(仁科裕成)

(2025年11月2日朝刊掲載)

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