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[被爆80年] 被爆者の姿 戦争問う 中区で52人の写真展示

 被爆者の肖像写真を集めた展示会が31日、広島市中区の広島国際会議場地下2階で始まった。広島、長崎の52人の表情から核兵器廃絶や平和への願いが伝わってくる。11月3日まで。入場無料。

 いずれも縦横86センチの正方形。特殊な加工が施され、見る角度によって浮かび上がったり、表情が変わったりする。「原爆は生涯にわたる苦しみを与えた恐ろしい爆弾」「戦争は勝っても負けても悲惨なものであり、勝者などいません」など、被写体の言葉も添えた。

 開会式には約80人が出席。撮影に協力した被爆者も訪れた。8歳で被爆した中区の小倉桂子さん(88)は「原爆の目撃者のいない時代が近づく。写真が何を問いかけているか考えてほしい」と願っていた。

 主催は創価学会インタナショナル。作品は英国の非政府組織(NGO)「8万人の声」が制作した。午前10時~午後6時(最終日は同4時まで)。11月8~24日、東区の創価学会広島池田平和記念会館でもある。(下高充生)

(2025年11月1日朝刊掲載)

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