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核廃絶 世界に発信 パグウォッシュ会議会長が会見

 核兵器廃絶を目指す科学者たちの国際組織「パグウォッシュ会議」のフセイン・アルシャハリスタニ会長らが7日、東京都内の日本記者クラブで記者会見した。広島市内で1~5日に開いた世界大会について「再び核兵器が使われるリスクに直面している中、二度と繰り返してはならないとのメッセージを世界に発信した」と振り返った。

 アルシャハリスタニ氏は「核兵器は存在自体が危険。目指すのは全廃だ」とも言及。核兵器やあらゆる先端技術を生み出す科学者は「常に倫理と道徳心を追求すべきだ。科学の悪用をくい止めなければならない」とし、パグウォッシュ会議の基本理念を強調した。トランプ米大統領による「核兵器実験の指示」発言にも触れ、「他の保有国も実験を始めかねない」と懸念を示した。

 カレン・ホールバーグ事務総長も同席し「対立する国の人たちが広島に集い、軍事的発想ではなく科学的事実に基づく対話ができた」と大会の意義を語った。(金崎由美)

(2025年11月9日朝刊掲載)

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