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[被爆80年] オリーブ苗木 広島市に 伊の都市協会寄贈 「平和と両方育って」

 イタリアでオリーブを栽培する500超の自治体や商工団体でつくる「イタリアオリーブの都市協会」は11日、被爆80年の節目に合わせて、広島市にオリーブの苗木1本を贈った。オリーブは平和のシンボルとされ、国連旗にもデザインされている。ミケーレ・ソネッサ会長は「広島で平和とオリーブの両方が育ってほしい」と期待した。

 ソネッサ会長と松井一実市長が、広島国際会議場(中区)北側で苗木の根元にスコップで土をかけ、植え付けた。松井市長は「争いのない世界という果実があふれることを願う」と述べた。協会は、被爆50年の1995年にも市にオリーブを寄贈。新しい木の近くで枝を伸ばしている。

 今年はカトリック教会が定める25年に1度の「聖年」に当たり、協会は平和活動の一環で、被爆地への寄贈を決めたという。ソネッサ会長は、植樹式に先立つ記者会見で「オリーブは手をかけて育てると良い木になる。平和も毎日育てないといけないということを、世界中の若い人に理解してほしい」と話した。(下高充生)

(2025年11月12日朝刊掲載)

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