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[被爆80年] 平和実現へ 活動報告 中区で「サミット」 作家の講演も

 広島市内の小中高生たちが平和な世界に向けた行動などを話し合う「広島こども平和サミット」が16日、中区の原爆資料館であった。広島市出身の児童文学作家、朽木祥さんによる講演もあり、参加した約170人が平和への思いを新たにした。

 広島平和文化センターと市教育委員会の主催。朽木さんは、小学5年の国語の教科書にも収録されている短編「たずねびと」について「現代の子どもを主人公にすることで、子どもたちが自分ごととしてヒロシマを捉えられるようにしたかった」と言及。被爆や平和について「失われた声に耳を傾け、記憶を掘り起こし、伝える義務がある」と力を込めた。

 中高生5人はパネル討議で、中区の平和記念公園を訪れた子どもに被爆の実態を伝える「ユースピースボランティア」の体験談を語り合った。袋町小(中区)の児童と吉島中(同)の生徒は他校との交流などを報告した。祇園東中(安佐南区)2年の馬返(まがえし)優希さん(13)は「これまでの学びを生かして平和につながる活動を続けたい」と話していた。(宮田圭)

(2025年11月17日朝刊掲載)

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