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[被爆80年] 戦後の青空教室「絵おと芝居」に 安田女子中高放送部 被爆者に教わり表現磨く 23日発表

 安田女子中高(広島市中区)の放送部員が23日、原爆投下直後の広島での子どもたちの学びをテーマにした絵おと芝居「青空教室物語」を安田学園白島キャンパス(同)の安田リヨウ記念講堂で発表する。脚本作りに協力した被爆者で元小学校長の梶矢文昭さん(86)=安佐南区=が公演直前の稽古に立ち会った。(石川昌義)

 原爆で校舎が壊滅した広島で、各地に生まれた青空教室。肉親や家を失った子どもたちと授業再開に奔走する教員を見守るサクラの木やスズメの目線で物語は展開する。

 広島駅に近い荒神町国民学校(現荒神町小)1年の時に被爆し、校庭での青空教室を経験した梶矢さんは「級友とけんかもしたけど助け合った日々。感情を込めて表現してほしい」と部員に語りかけた。

 戦後復興をテーマにした連作に取り組む紙芝居作家いくまさ鉄平さん(69)=西区=の新作。紙芝居の映像と音楽の演奏に合わせて物語を朗読する「絵おと芝居」に部員十数人が出演する。サクラの古木を演じる高校2年渡美空さん(16)は「原爆で傷ついた子どもたちを励ますように演じたい」と張り切る。

 いくまささんが代表理事を務める一般社団法人まち物語制作委員会が企画。安田小(中区)の6年生が広島ホームテレビ(同)アナウンサーによる脚本の朗読を聞いて描いた絵を基に、いくまささんが作画した。

 発表は23日午後2時から。修道中高(同)放送班の「広島サッカー復活物語」の上演もある。入場無料。広島ホームテレビ☎082(221)7111。

(2025年11月19日朝刊掲載)

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