被爆ピアノで音楽文化賞 広島のHOPEプロジェクト・矢川ピアノ工房 JASRAC 修復や演奏会活動 評価
25年11月19日
日本音楽著作権協会(JASRAC)は18日、音楽文化の発展に寄与した団体などの功績を顕彰する第12回JASRAC音楽文化賞を、HOPEプロジェクト(広島市南区)と矢川ピアノ工房(同安佐南区)に贈った。「被爆ピアノ」を修復・保存し、演奏会を開く取り組みを評価した。
一般社団法人HOPEプロジェクト(二口とみゑ代表理事)は、学徒動員先の中区で被爆し、西区三滝本町の自宅で亡くなった河本明子さん=当時(19)=のピアノを譲り受けて2005年に修復。各地でのコンサートなどに貸し出している。
矢川ピアノ工房は販売・調律などの企業。矢川光則取締役が被爆ピアノの修復や運送を担い、これまでに約3500回、演奏会で利用した。
東京都内であった贈呈式では、両者の活動が、戦後80年で被爆者が減る中、音楽でできる可能性を教えてくれたと講評された。二口さんは「夢以上の現実。明子さんもピアノを通して子どもに平和を伝えるのが夢だったと思う」と喜んだ。
この日、北海道での演奏会へ向かった矢川さんは、取材に「私のできる平和の種まきは微力だが無力じゃなかった。受賞を励みに続けたい」と話した。(堀晋也)
(2025年11月19日朝刊掲載)
一般社団法人HOPEプロジェクト(二口とみゑ代表理事)は、学徒動員先の中区で被爆し、西区三滝本町の自宅で亡くなった河本明子さん=当時(19)=のピアノを譲り受けて2005年に修復。各地でのコンサートなどに貸し出している。
矢川ピアノ工房は販売・調律などの企業。矢川光則取締役が被爆ピアノの修復や運送を担い、これまでに約3500回、演奏会で利用した。
東京都内であった贈呈式では、両者の活動が、戦後80年で被爆者が減る中、音楽でできる可能性を教えてくれたと講評された。二口さんは「夢以上の現実。明子さんもピアノを通して子どもに平和を伝えるのが夢だったと思う」と喜んだ。
この日、北海道での演奏会へ向かった矢川さんは、取材に「私のできる平和の種まきは微力だが無力じゃなかった。受賞を励みに続けたい」と話した。(堀晋也)
(2025年11月19日朝刊掲載)








