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終戦の日 誓い新た

ドームで原爆・反戦詩 願い込め生徒ら朗読

■記者 久行大輝

 中区の原爆ドーム前では「8・15原爆・反戦詩を読む市民のつどい」が開かれ、学生たち約80人が広島ゆかりの原爆詩人たちの詩を朗読し、不戦の願いを込めた。

 鈴峯女子中、高(西区)の生徒と鈴峯女子短大(同)の中国人留学生たちは「ちちをかえせ」で始まる峠三吉の詩を日英中の三カ国語で読んだ。中学2年溝江亜紀さん(13)は「外国語で平和への思いを込めるのは難しかったけど、伝わったと思う」と満足そうだった。

 皆実高(南区)演劇部の女子生徒4人も原民喜の詩を情感豊かに読み上げた。広島女学院大(東区)の元職員たちは、昨年同大に寄贈された資料から見つかった栗原貞子の詩4編を朗読した。

 「広島に文学館を!市民の会」と「広島花幻忌の会」が主催し、8回目となる。


ユネスコ集会で100人追悼 平和の鐘の音 世界へ

■記者 桑田勇樹

 中区の平和記念公園では、広島ユネスコ協会が主催する平和の鐘を鳴らす集会に約100人が参加した。64年目の夏の被爆地に追悼の音色を響かせた。

 集会は今年で10回目。フィリピン出身で広島市の研修生ジェイ・アントニオ・サノさん(36)が「帰国したら戦争の残酷な現実を知らせる」とのメッセージを読み上げた。

 続いて全員で黙とうをささげた後、協会会員の市民が鐘を突いた。平和記念公園を訪れた外国人観光客たちも参加した。広島大付高2年の鈴木晴也さん(16)=東区=は「被爆者の話を聞くなどして、平和への思いを継承したい」と誓っていた。

(2009年8月16日朝刊掲載)

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