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来月のメキシコNGO年次総会 広島市長が「核廃絶」演説

■記者 東海右佐衛門直柄

 広島市の秋葉忠利市長が、9月9~11日にメキシコ市で開かれる非政府組織(NGO)年次総会(国連広報局主催)で演説することが19日、分かった。国連の依頼に応じて平和市長会議会長として初めて総会に出席し、核兵器廃絶を訴える。潘基文(バンキムン)国連事務総長との面会も求める。

 62回目の総会は「平和と発展へ、今こそ軍縮を」がテーマ。約90カ国から約2千のNGOが集う。秋葉市長は最終日の11日午後に演説する。環境、貧困など地球規模の課題克服が、巨額の費用がかかる核兵器の廃絶と表裏一体であると強調し、廃絶への機運の盛り上げを提唱。各国の政府関係者に向けて、軍事費を環境、貧困対策に回すよう訴えることも検討している。

 会場を訪れる潘事務総長との面会が実現すれば、2020年までの廃絶手順を示す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」が来春の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で採択されるよう協力を要請する。

 秋葉市長は9月にロシアを訪問、モスクワなど5都市で核兵器廃絶を訴える予定だった。しかし、NPT再検討会議に向けNGOとの連携を重視し、ロシア訪問は来年度以降に延期するという。

(2009年8月20日朝刊掲載)

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