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医学生ら被爆体験聞く 安芸区の原爆特養 国内外の28人訪問

■記者 小山顕

 医師や看護師を目指す国内外の学生が19日、広島市安芸区の原爆特別養護ホーム「矢野おりづる園」を訪れ、入所者の被爆体験を聞いた。

 日本人18人に加え、インドネシアやオランダ、ブラジルなど7カ国の10人が参加。日本人学生による通訳で、入所者5人から話を聞いた。広島駅近くにあった旧陸軍施設で被爆した様子を振り返った原田トシ子さん(90)に、参加者は「心に傷は残っていませんか」などと質問。「今でも、夢で思い出すほど苦しい」と答える原田さんの言葉にうなずいていた。

 トルコから参加した医学生のシーナ・トンゲさん(21)は「初めて体験談を聞いて、言葉にならないぐらいの衝撃を受けた」と話していた。  学生は、非政府組織(NGO)の国際医学生連盟が主催する「広島サマースクール」に参加。18日から23日まで、原爆資料館(中区)や放射線影響研究所(南区)を訪れ、被爆者医療などについて学んでいる。

(2009年8月20日朝刊掲載)

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