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被爆のつめ跡 歩いて体感 広経大講義 学生や市民80人参加

■記者 桑田勇樹

 被爆者たちと広島市内を歩き、原爆がもたらした被害や影響を体感する広島経済大(安佐南区)の講義「広島を学ぶ」が5日、開かれた。同大や単位互換制度を設ける広島修道大(同)、比治山大(東区)などの学生や市民約80人が学んだ。

 旧日本陸軍の中国軍管区司令部が置かれた広島城跡(中区)から広島港まで約8キロの行程を歩いた。中区のホテル屋上では、被爆者の深崎敏之さん(79)=安佐北区=が戦後の復興の様子を語った。深崎さんは「当時としては大規模な平和大通りを造る際には、原爆で家を失った人たちの住宅用地にすべきだとの声もあった」と振り返った。

 被爆後に救護所が置かれた袋町小(中区)や広島赤十字・原爆病院(同)も訪ねた。

 講義は3日間。前日の4日は広島経済大で、戦前から戦後にかけての広島の歴史の授業があった。6日は江田島市の旧海軍兵学校などを見学する。広島経済大4年の清水航さん(21)=安佐南区=は「次の世代に伝えられるよう被爆者の思いをしっかり受け止めたい」と誓った。

(2009年9月6日朝刊掲載)

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