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控訴取り下げ正式決定 原爆症訴訟 第1陣41人

■記者 東海右佐衛門直柄

 原爆症認定集団訴訟の広島の原告・弁護団は12日、第1陣原告41人について、広島高裁で16日にある口頭弁論で控訴を取り下げることを正式に決めた。全国の集団訴訟で控訴取り下げは初めて。政府と日本被団協が訴訟の終結で合意したことを受けた。

   一審で敗訴した国は8月6日の合意を受け、既に控訴を取り下げている。原告側が国家賠償についての控訴を取り下げることで、認定をめぐる原告勝訴が確定し、終結する。

 原告団や支援者が広島市中区で総会を開き、出席した原告約35人から異論はなかった。原告の鳴床輝子さん(80)=安芸高田市=は「提訴から6年は長かったが、苦労も吹き飛びそうだ」と喜んだ。

 一方、23人の原爆症認定を求め、うち2人について一審で敗訴した第2陣は、当面は控訴を取り下げず、敗訴原告の国の救済方針を見極めるという。

(2009年9月13日朝刊掲載)

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