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核廃絶できる? 市民らの声記録 西区で無料上映会

■記者 東海右佐衛門直柄

 被爆地広島で市民や観光客に「核兵器はなくなると思いますか」と問い掛け、返答や表情を収めたドキュメンタリー「想(おも)う力」が完成した。オバマ米大統領のプラハ演説がきっかけで、市民たち10人が制作委員会を結成して取り組んだ。16日午後6時半から、広島市の西区民文化センターで無料上映する。

 スタッフが「核(兵器)は無くなると思いますか?使われると思いますか?」と書いたボードを持ち、8月に平和記念公園やマツダスタジアム(広島市民球場)、旧市民球場などで撮影した。市民や観光客約30人の反応を30分の作品にした。

 「絶対になくなる」「人間はエゴイストなので無理」。登場する人の回答はさまざま。最後はイスラエル軍のガザ攻撃で負傷した子どもの写真を紹介し、戦争の悲惨さを訴えて締めくくっている。

 制作したのは西区横川でレトロバス復元など市街地活性化に取り組む市民団体「おやじ活性化委員会」の福本英伸事務局長(53)=廿日市市=たち10人。4月のプラハ演説を聞いて、福本さんは「被爆地の市民がもっと廃絶を訴えなければと考えた。映画を見て『必ずなくす』と思う人が増えてほしい」と期待する。

 作品は12月に広島市で初めて開かれる「ダマー映画祭inヒロシマ」に出品する。福本さんTel090(9734)9389。

(2009年9月15日朝刊掲載)

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