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広島新球場 平和の「緑」 核兵器廃絶訴えピースナイター

■記者 村島健輔

 核兵器廃絶を訴えるプロ野球公式戦「ピースナイター」が15日、広島市南区のマツダスタジアム(新広島市民球場)であった。広島東洋カープ対中日戦。観客2万1230人が緑や白のポスターを掲げ、「平和」を表現した。

 内野2階の自由席3段分に緑色のそろいのTシャツを着た約900人が並んで着席。原爆ドームと同じ25メートルの高さに「ピースライン」を作った。五回裏終了時には、スタンド全体は緑色、ピースラインの観客は白色のポスターをそれぞれ頭上にかざした。

 ポスターにはノーベル平和賞受賞者17人が中国新聞紙面を通じて発表した「ヒロシマ・ナガサキ宣言」を掲載。球場の大型ビジョンにも宣言の要約を映して核兵器廃絶を訴えた。カープ選手や審判は、原爆ドームと球場を組み合わせた図柄のワッペンをユニホームの袖に着用した。

 ピースナイターは、復興の象徴だった旧広島市民球場(中区)を受け継ぎ、新球場も平和のシンボルにと、生協ひろしま、カープ球団、広島平和文化センター、中国新聞社が主催した。原爆投下翌日に入市被爆したという南区の花田喜隆さん(77)は「みんなで核兵器廃絶へ声を上げる良い機会だ」とポスターを力強く掲げていた。

(2009年9月16日朝刊掲載)

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