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核廃絶 地球規模の結束を 米大統領国連演説 北朝鮮・イラン非難

 国連総会の一般討論演説が23日午前(日本時間同日夜)、ニューヨークの国連本部で始まり、オバマ米大統領は「地球規模の課題に世界中で対応する責任を、各国がそれぞれ負うときが来た」として、核廃絶や気候変動問題などでの各国の結束を要請。ブッシュ前政権の単独行動主義との決別を世界に向かって宣言した。

 また北朝鮮とイランを名指しし、核開発を続ければ責任を取らせると警告。国連安全保障理事会の制裁決議を念頭に「世界は一致して、国際法が空約束ではないと示さなければならない」と、断固たる態度で対応することを要求。「核拡散を阻止し、核兵器のない世界を希求しなければならない」と、自らの理念への同調を訴えた。

 オバマ氏は米国外交が国際協調主義、国連重視に劇的に変化したことをアピールし「われわれは言葉と行動の両方で、世界とのかかわり方の新しい時代を求めている」と強調した。

 また先進国対発展途上国などの旧来の対立構造は現代では「意味をなさない」と指摘し、温室効果ガス削減の取り組みには新興国の参加が必須と強調。「国際協力の新たな一章を始める用意がある」と述べ、世界各国が諸課題に一致して対応する時代の到来を訴えた。  一方、国連の潘基文(バンキムン)事務総長は冒頭演説で核廃絶については「ことしを、核兵器のない世界にした(と後世から言われる)年にしよう」などと呼び掛けた。

米大統領演説骨子

 一、米国一国だけの問題解決は不可能
 一、地球規模の課題への責任は各国が負うべきだ
 一、行動によって大きな挑戦に立ち向かう
 一、イラン、北朝鮮は核開発を続けるならば責任を取らせる
 一、「核兵器のない世界」を呼び掛け
 一、温室効果ガス削減には新興国の参加が必須

(共同通信配信、2009年9月24日朝刊掲載)

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