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社説・コラム

NPT議長 カバクチュラン氏 会議成功に前向き見通し

■記者 金崎由美

 2010年5月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で議長を務めるフィリピンのリブラン・カバクチュラン駐アラブ首長国連邦大使(59)は27日、新潟市内で中国新聞の取材に応じた。再検討会議の行方について「成功には政治的な意志とリーダーシップが必要。その機運は高まっている」と前向きな見通しを示した。

 国連軍縮新潟会議に出席しているカバクチュラン氏はとりわけ、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を追求するオバマ米大統領について「その意欲は再検討会議への追い風だ」と評価した。

 同時に、(1)核軍縮(2)不拡散(3)原子力の平和利用―の3分野すべてでの議論の進展を重視する考えを表明。中東への非大量破壊兵器地帯の創設や、核兵器廃絶の明確な約束を含む13項目の核軍縮措置など、過去の再検討会議での合意事項が進展していない現状が「締約国の間で不満を招いている」と指摘した。

(2009年8月28日朝刊掲載)

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