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社説・コラム

松井新広島市長インタビュー 球場跡地 計画見直し

■記者 滝川裕紀

 10日投開票の広島市長選で、12年ぶりに新しいリーダーに決まった松井一実新市長(58)は11日、中国新聞のインタビューに応じた。緑地広場を中心にした旧広島市民球場(中区)の跡地利用計画を見直すため、早急に具体的な議論を始める意向を示した。

 松井氏は、跡地利用の基本的な考え方として「若者を中心ににぎわいの場を整備する。その考えの中で議論してもらいたい」と方向性を提示。「のんべんだらりと議論をやってもらうつもりはない」と述べた。若者や経済界、商店街などによる検討委員会を発足させるとみられる。

 一方で松井氏はこれまでの取材に対し、緑地広場を主会場に、2013年春に開催予定の全国菓子大博覧会について「必ず成功させる」と強調している。そのため、跡地利用計画の見直しは菓子博開催に影響が出ないよう進められる見通しだ。

 また、広島市長が会長を務める平和市長会議が核兵器廃絶の目標年を2020年までとするキャンペーンに言及。「軍事力をコントロールする政府と市民生活を守る市では立場が違う。オバマ米大統領と広島市長は違う。核兵器廃絶は全力で訴えるが、それを達成させる立場にない」と懐疑的な見方を示した。

(2011年4月12日朝刊掲載)

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