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平野伸人さん受賞に谷本清平和賞 対象広げ長崎から初

■記者 赤江裕紀

 財団法人ヒロシマ・ピース・センター(鶴衛理事長)は7日、第21回「谷本清平和賞」に、全国被爆2世団体連絡協議会前会長の平野伸人さん(62)=長崎市=を選んだと発表した。これまでは広島ゆかりの人物・団体を選考しており、初めて対象を長崎に広げた。

 平野さんは長崎市出身で、母が被爆者。会社員を経て1979年から2007年まで長崎県の小学校に勤務した。87年には全国被爆2世教職員の会を設立し、会長に就任。98年から06年まで全国被爆2世団体連絡協議会長を務めた。今も在外被爆者や核兵器廃絶を訴える高校生の署名活動の支援を続けている。

 同賞は、広島流川教会牧師として米国に被爆の実情を伝えるなどした故谷本清氏の遺志を継ぎ、87年に創設された。同センターは「被爆地のさらなる連携への思いを込め、選考対象を長崎に広げた」と説明。平野さんは「受賞を機に広島の若者とも活動したい」と喜んでいた。11月8日に広島市中区で表彰式がある。

(2009年10月8日朝刊掲載)

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