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ベルギー上院に非核法案 NATO兵器撤去狙い

 ベルギー議会上院に15日、同国での核兵器の製造、保有、持ち込みなどを禁止する日本の非核三原則に似た非核化法案が提出された。成立の見通しは不透明だが、オバマ米大統領が「核なき世界」を提唱、国際的に核軍縮の機運が高まる中、注目を集めそうだ。

 法案は北大西洋条約機構(NATO)本部のある同国に配備されているとみられるNATOの核兵器を「違法」とし、撤去させるのが狙い。

 ワロン(南部フランス語圏)系社会党のフィリップ・マフー上院議員が提出。2006年に制定された小火器や通常兵器の保持、売買などを制限する「武器法」を修正し、核兵器の製造、保持、輸送のほか、修理や売却などの全面禁止を求める内容となっている。

 ベルギー政府は、国内の核兵器の存在について確認も否定もしない立場。しかし軍事専門家らは、NATO基地に約20の核兵器が配備されているとみている。

(共同通信配信、2009年10月16日朝刊掲載)

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