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先制不使用宣言に意欲 核不拡散委両議長 広島会合を前に会見

■記者 岡田浩平

 核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)の会合が17日から広島市で始まるのを前に共同議長の川口順子元外相、エバンズ・オーストラリア元外相が16日、東京・内幸町の日本記者クラブで会見した。エバンズ氏は年内にもまとめる報告書に、2025年までにすべての核保有国が核兵器の先制不使用を宣言するよう盛り込むことに強い意欲を示した。

 エバンズ氏は、核保有国が核兵器を先に使わず報復のためだけに役割を限定し、配備見直しなどの行動で示すべきだと提案。「核のドクトリンを作り直すべきだ」と強調した。

 川口氏は先制不使用に関連し、「世界の安全を保障しながら核の役割を減じるのにどういう条件が必要か議論している」と述べた。

 また被爆地での開催について川口氏は「原爆資料館を訪れ、実際に地上で何が起こったかを共有した上で議論するのは大事だ」と指摘。エバンズ氏も「人間の側面に思いをはせて討議することになる」と話した。

(2009年10月17日朝刊掲載)

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