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核の傘で韓国防衛 ゲーツ米国防長官が確約

 韓国を訪問しているゲーツ米国防長官は22日午前、米韓定例安保協議として金泰栄(キムテヨン)国防相と会談、北朝鮮核問題などについて協議した。ゲーツ長官は米国の「核の傘」、通常戦力、ミサイル防衛(MD)の三つで構成する拡大抑止力により韓国を防衛することを確約、共同声明に盛り込んだ。

 共同声明によると、米韓は国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議を徹底履行し、6カ国協議を通じた北朝鮮の完全で検証可能な非核化へ努力することで一致した。

 ゲーツ長官は会談後の記者会見で、北朝鮮の核・ミサイル開発が「国際社会に不安定要素を与えている」と強調。金国防相は、北朝鮮の最近の対外的な融和姿勢にもかかわらず「北の軍事的脅威に変化はないとの認識で一致した」と述べた。

 北朝鮮が今年5月に2回目の核実験を強行したことで、韓国では南北の軍事バランスの変化を懸念する声が出ている。長官が拡大抑止力の三つの柱を明示したのは、北朝鮮をけん制するとともに韓国側の不安を取り除く狙いとみられる。

 会談では、2012年に予定される米韓連合軍司令官(在韓米軍司令官)から韓国軍への有事作戦統制権移管や、米軍基地移転を計画通りに進めることを確認。アフガニスタン支援についても意見交換したとみられる。

(共同通信配信、2009年10月23日朝刊掲載)

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