×

ニュース

在北米被爆者健診 世話人の育成課題 帰国報告

■記者 藤村潤平

 在北米被爆者健診から帰国した県医師会の訪問団が29日、県庁で記者会見し、現地での健診結果を報告した。受診者は計394人に上った。総団長の碓井静照会長は「高齢化が進み、受診者は減っているが、新たに試みた講演会が好評だった」と総括した。

 一行は2班に分かれ、9、10月にロサンゼルス、ホノルルなど計4都市を巡った。受診者は被爆者323人、被爆2世71人。総数は2年前の前回から32人減った。被爆者の平均年齢は76.2歳だった。

 リンパ浮腫に苦しむハワイ州の70歳代女性は、受診の結果、日本の国費で来日治療することが決まった。ほかにも数人が来日を検討している。

 ロスで開いた健康講演会には約100人が参加。常任理事の松村誠医師が食生活の改善法などを解説した。次回以降も開催を望む声が参加者から相次いだという。

 1977年から隔年の北米健診は通算17回目で、受診者数は延べ6391人となった。碓井会長は「健診の世話をする現地ボランティアも最高齢は80歳代。後継者の育成が今後の課題だ」と話していた。

(2009年10月30日朝刊掲載)

関連記事
北米被爆者健診 今月から 広島県医師会、450人対象(09年9月 8日)

年別アーカイブ