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ヒロシマから復興学ぶ 講演会にアフガン官僚ら

■記者 明知隼二

 原爆による破壊から立ち直った広島の経験から、アフガニスタンの紛争後の復興について考える講演会が5日、広島市中区の広島商工会議所ビルであった。国連訓練調査研究所(ユニタール)広島事務所が主催し、広島で研修中の同国の官僚ら27人を含め、約70人が参加した。

 アフガニスタンのエクリル・ハキミ駐日大使は、教育や医療、道路などのインフラが整いつつある自国の現状を報告。「広島は復興に必要な希望とビジョンを学べる場所だ」と述べ、ユニタール広島事務所が実施している被爆地での復興研修に謝意を示した。

 中国新聞社の田城明ヒロシマ平和メディアセンター長は「対話と和解に立脚するヒロシマの精神を持ち帰って」と語りかけた。

 研修生の一人でアフガニスタン財務省に勤めるワヒドゥラ・ポパルザイさん(30)は「広島は灰の中から立ち上がった。その希望と(復興への)献身を学べば、アフガンも復興できるはずだ」と力を込めていた。

(2009年11月6日朝刊掲載)

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