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「平和考える場損なう」 公園周辺の高層ビル イコモス会長指摘

■記者 赤江裕紀

 世界遺産候補地の調査にあたる国際記念物遺跡会議(イコモス)のグスタボ・アローズ会長が5日、広島市中区の平和記念公園を初めて訪れ、「人類にとって意義がある」と評価したうえで「周辺に高層ビルがあり、静かに平和について考える場が損なわれている」との見解を示した。

 アローズ会長は、イコモス国内委員会の前野まさる委員長たちの案内で世界遺産の原爆ドームやバファーゾーン(緩衝地帯)、原爆資料館を見学した。原爆慰霊碑に花を手向けた。

 その後、市役所で米神健副市長と面会し、平和記念公園周辺の景観について「問題点」を指摘した。米神副市長は「ドーム周囲の建物の高さを制限する条例をつくろうとしているが、繁華街との接点で反対もある」と事情を説明していた。

(2009年11月6日朝刊掲載)

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