×

ニュース

核不拡散委「期待外れ」 市民代表が声明

■記者 金崎由美

 核不拡散・核軍縮に関する国際委員会(ICNND)が10月に広島市で開いた最終会合について、市民代表として議論にかかわってきた非政府組織(NGO)のメンバーらが6日、「市民社会の期待を裏切った」と批判する声明 を発表した。

 声明は、ICNNDに提言してきた日本NGO連絡会の森滝春子共同代表や、オーストラリアのティルマン・ラフ氏ら10人の連名。ICNNDが取りまとめ中の最終報告に、核兵器廃絶の目標期限が明示されない見通しについて「廃絶しない口実に使われてしまう」と危惧(きぐ)している。

 このほか核兵器禁止条約の交渉開始や、核兵器の先制不使用宣言の目標時期が早期に設定されていない点にも「深い失望を禁じ得ない」とした。

 声明はICNNDの川口順子、ギャレス・エバンズ両共同議長と、事務局の日豪両国外務省に送付した。

(2009年11月7日朝刊掲載)

関連記事
核削減目標「2000発以下」 ICNND報告書(09年10月26日)
核先制不使用宣言を要求 2025年目標大幅削減 不拡散委閉幕(09年10月22日)
「2020年核廃絶」採用困難 不拡散委 2日目討議 川口議長が示唆(09年10月20日)

年別アーカイブ