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放射線の人体への影響 医師らが報告 広島で放影学会開幕

■記者 東海右佐衛門直柄

 日本放射線影響学会の第52回大会が11日、広島市南区の南区民文化センターで始まった。全国の医師や研究者約450人が13日まで、放射線の人体への影響などについて報告し、討議する。

 初日は「放射線影響研究分野における国際的情報発信」をテーマにしたシンポジウムがあり、放射線影響研究所(広島市南区)の児玉和紀主席研究員が講演した。

 児玉氏は、従来の放射線研究は発がんリスク調査に主眼が置かれ、がん以外の疾病リスクの研究が「質的、量的に不足している」と指摘。より幅広い研究の必要性を唱えた。

 広島での開催は2005年以来で7回目。期間中、参加者は一般演題78件の研究成果などを発表。会場でのポスター掲示による研究発表やワークショップ、特別講演もある。12日には広島県被団協の坪井直理事長が被爆体験を語る。

(2009年11月12日朝刊掲載)

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