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被曝者支援近況語る HICAREシンポ JICAの大島氏

■記者 吉原圭介

 広島県や広島市などでつくる放射線被曝(ひばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)のシンポジウムが13日、広島市中区の広島国際会議場であった。約150人が参加し、国連事務次長(人道問題担当)や国連大使を歴任した国際協力機構(JICA)の大島賢三副理事長の講演などを聞いた。

 今年4月からHICARE理事に就任した大島氏は「国際機関による放射線被曝者支援の近況について」と題して話した。国連時代に調整官として、原発事故のあったチェルノブイリ支援に携わった経験や、旧ソ連のセミパラチンスク核実験場があったカザフスタンに対する日本の支援などについて説明した。

 HICARE会長の土肥博雄広島赤十字・原爆病院長が1991年の設立までの経緯や、被爆者治療の蓄積を生かした取り組みを報告。「今後は国際的な視点からの事業にも力を入れたい」と意欲を見せた。シンポは日本放射線影響学会の市民公開講座も兼ねた。

(2009年11月14日朝刊掲載)

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