×

ニュース

原民喜生誕を朗読でしのぶ 中区

■記者 伊藤一亘

 小説「夏の花」で知られる広島市出身の作家、原民喜(1905~51年)の誕生日にあたる15日、民喜研究グループ「広島花幻忌(かげんき)の会」が、生誕記念祭を中区幟町の世界平和記念聖堂で開いた。

 民喜や原爆犠牲者、今月初めに亡くなった同会の安藤欣賢代表をしのび黙とう。フランスシター奏者の白井朝香さんの演奏にのせ、元NHKキャスターの藤野能子さんが民喜作品を朗読した。

 フランスシターは、南仏の修道院で賛美歌の伴奏などに使われるハープのような古楽器。「シャレーのアヴェマリア」などを奏でる澄んだ音色と、「鎮魂歌」「原爆小景」「悲歌」などの作品が溶け合い、訪れた約150人を清らかな祈りの空間が包み込んだ。

(2009年11月16日朝刊掲載)

関連記事
原民喜文学碑 境内に建立へ 広島東照宮(09年8月 5日)
ヒロシマと世界:原爆文学を次世代へ 核戦争の恐ろしさ警告 (09年7月27日)

年別アーカイブ