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原爆資料館 展示見直し 検討委、計画素案を了承

■記者 桑田勇樹

 原爆資料館(広島市中区)の展示見直しを考える市の基本計画検討委員会は18日、計画素案を了承した。被爆の実情を伝える資料を順路の前半に集め、限られた時間でも原爆の破壊力や非人道性をしっかり学べるようにする。市民意見を募り、来年2月に最終案をまとめる。

 素案では、東館の1階から3階までエスカレーターを新設し、3階から見学を始める順路とする。原爆投下に関する写真や映像、模型などの導入展示を見てから、本館のメーン展示部に移動、遺品や被災の様子を記録する写真を見学する。その後、東館に戻り、2階部分で復興の歩みや平和の取り組みを学ぶ。

 来館者が被爆の実情に触れた後、感情を整理できる空間を本館に設ける。東館には感想を話し合ったり、手紙を書いたりできる場所も設ける。

 この日の委員会では「人が集中する導入展示部のスペース確保が必要」「外国人被爆者についても伝えるべきだ」などの指摘があった。市は指摘を素案に反映し、資料館のホームページなどで12月1日から公表して意見を募る。

(2009年11月19日朝刊掲載)

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