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広島二中の悲劇 語り継ぐ ボランティア有志 中区で朗読劇

■記者 木ノ元陽子

 建物疎開の作業に当たっていた1年生全員が被爆死した県立広島第二中(現観音高)の悲劇を伝える朗読劇「『碑(いしぶみ)』抄」が28日午後2時から、広島市中区大手町の市女性教育センターである。無料。

 上演時間は約1時間で、親の手記を中心に構成する。爆心地でわが子を捜し当てた時の様子、腕の中で力尽きていく姿、最後の言葉…。親の目線で、生徒たちの最期をたどる。

 朗読するのは、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(中区)の朗読ボランティア有志「森の会」。女性10人が初の朗読劇に向け1年前から練習。ボランティア仲間で元舟入高演劇部顧問の伊藤隆弘さん(71)が演出した。

 広島テレビが編さんした記録集「いしぶみ」を基に、福山市の市民たちが昨年上演した朗読劇を、伊藤さんが再構成した。伊藤さんは「親子で平和を見つめる機会にしてほしい」と話している。

(2009年11月27日朝刊掲載)

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