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原爆症の妻 映像で追い受賞

■記者 道面雅量

 反核、平和などの分野で優れた作品を報道、発表した個人や団体に贈る今年の平和・協同ジャーナリスト基金賞で、広島市佐伯区のアマチュア映像作家川本昭人さん(82)のドキュメンタリー映画「妻の貌(かお)」が、準グランプリに当たる映像部門審査委員大賞に選ばれた。5日に東京で贈呈式がある。

 「妻の貌」は、原爆症と闘う妻キヨ子さん(83)の日常を半世紀にわたって撮り続けた川本さんの代表作。撮影、編集を繰り返し、各地のコンクールで受賞歴がある。今夏、全国の劇場に配給されたのを機に同賞にノミネートされ、候補作65点(うち映像25点)から選ばれた。

 川本さんは「プロでもジャーナリストでもないが、その仲間に入れてもらったようでうれしい」と喜ぶ。次回作として広島市出身の映画監督、新藤兼人さん(97)のドキュメンタリー制作に励んでいる。

(2009年12月2日朝刊掲載)

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