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被爆者支援へ訪朝計画 IPPNW日本支部 現地理事と調整合意

■記者 森田裕美

 インドのニューデリーで7-11日にあった核戦争防止国際医師会議(IPPNW)世界大会に、日本支部代表団として出席した碓井静照広島県医師会長らが18日、広島市役所で記者会見をした。北朝鮮の被爆者支援のため、来春までの現地訪問に向け調整を進めることを明らかにした。

 碓井会長は9日、北朝鮮支部の常任理事ら2人と会談。在朝被爆者の健康診断を目的とした訪朝について時期の調整に入ることで合意したという。広島の医師らによる実態把握も兼ねた取り組みで、今年秋から来年春の実現を目指し、在日本朝鮮人被爆者連絡協議会(李実根(リシルグン)会長)などを通じて交渉を進める。

 昨年モンゴルであったIPPNW北アジア地域会議で、日本支部が被爆者健診の支援を打診。北朝鮮側は受け入れ可否を政府と協議する意向を示していた。碓井会長は「今も苦しむ被爆者が世界のどこかにいるならば被爆地の医師として何とかしたい」と話した。

 世界大会には44カ国から約600人が出席。来年の地域会議の日本開催が決定されたほか、平和市長会議(会長・秋葉忠利広島市長)をノーベル平和賞候補に推薦するIPPNWの取り組みを日本支部としても支援するアピールをした。

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