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支える ようこそAPECジュニア会議 <1> エール共演

■記者 明知隼二

力強い鼓動 幕開け飾る

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)の高級事務レベル会合にあわせ、域内から19カ国・地域の若者が集う「APECジュニア会議in広島2010」が20日、広島市内で開幕する。被爆地での国際会議を支えるのは、同世代の地元高校生たち。歓迎準備は整ってきた。

 ビリビリと空気が震える。安佐北区、広島文教女子大付属高の和太鼓部「文教太鼓」の練習室。ジュニア会議初日の歓迎レセプションでの演奏に向け、部員14人が息を合わせ、ばちを振るう。

 伝統的な地太鼓のスタイルをくむ。オリジナル曲「絆(きずな)」は、バラバラに打ち鳴らす太鼓の音が次第に、一つの大きなうねりに変わる。

 「部員たちがぶつかり合いながら、心のきずなを深めていく様子を表した」と部長の重村有香さん(16)。「ジュニア会議に集まる高校生たちも、しっかり話し合い、互いのつながりを深めてほしい」

 レセプションでは西区の山陽高和太鼓部「弾(だん)」の8人が共演する。いくつものリズムが重なり合う現代的な響きが特徴だ。舞台中央で直径約1・2メートルの「4尺太鼓」を受け持つ部長の小杉春喜君(16)は「パワフルな演奏で会議を勢いづけたい」。

 新旧のスタイルが紡ぎ出すエールが、会議の幕開けを告げる。

(2010年2月2日朝刊掲載)

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