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北朝鮮の化学・生物兵器 通常戦力対応可能 米国防次官補

■記者 金崎由美

 グレグソン米国防次官補(アジア・太平洋安全保障問題担当)は1日、東京都内で講演し、北朝鮮の化学・生物兵器の脅威について「核兵器に頼ることなく解決できるのではないか」と述べ、通常戦力で対応可能との見方を示した。

 核兵器の役割を限定的にとらえる考え方だ。ただグレグソン氏は同時に、北朝鮮の核開発に対しては「北朝鮮がその目標を捨てない限り、日米は同盟関係をさらに強化し、効果的な抑止を実現する」と語った。

 日本政府はこれまで北朝鮮の生物・化学兵器も念頭に、「核の傘」による抑止を米国に求めてきた。一方、岡田克也外相は1月29日の衆参両院本会議での外交演説で「核の保有目的を核抑止に限定する考え方に注目する」と発言している。

 グレグソン氏は2日に外務省で開かれる日米の外務、防衛当局による日米安全保障高級事務レベル協議に出席するため来日した。

(2010年2月2日朝刊掲載)

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