×

ニュース

平山さん 2600人悼む 東京で「お別れの会」

■記者 漆原毅

 昨年12月に79歳で亡くなった尾道市瀬戸田町出身の日本画家平山郁夫さんの「お別れの会」が2日、東京都港区のホテルであった。皇室関係者や美術界、政財界の代表、各国大使たち約2600人が参列した。

 会の委員長を務めた日本美術院の松尾敏男理事長は、世界の文化遺産の保護、修復に尽力した平山さんの活動に触れ「すべての点で従来の画家と懸け離れた大きなスケールだった」と振り返った。

 副委員長の東京芸大の宮田亮平学長は「温故知新の精神を学内に醸成する大きな原動力となった」と2度にわたって学長を務めた平山さんの功績をたたえた。鳩山由紀夫首相や中国の胡錦濤国家主席の弔電も紹介された。

 祭壇には、平山さんの遺影とともに代表作シルクロードシリーズの昼と夜の空を描いたびょうぶを飾った。参列者は1人ずつ白い花を手向けて別れを惜しんだ。

 妻の美知子さん(84)は「大勢の人に来ていただいて夫も喜んでいると思う。海外でも評価され非常にうれしい」と感謝していた。

(2010年2月3日朝刊掲載)

関連記事
平山郁夫氏が死去 文化勲章 日本画の重鎮 79歳 シルクロード主題(09年12月 5日)

年別アーカイブ